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小児期における矯正は「治療」というよりも「将来への予防」としての側面が強く、非常に意義のある治療といえます。
上下の前歯が生え変わり、また6歳臼歯が生える6〜7歳頃に一度矯正専門医に診てもらい、適切なタイミングで矯正をスタートできるよう準備をしておくことが大切です。
子どもの矯正治療は、大人の矯正とは違い、成長発育のタイミングを活かして行う治療で、早めに矯正を始めることで、歯並びだけでなく顎の成長バランスやかみ合わせを整えることができるため、多くのメリットがあります。
小児矯正で得られるメリットとは
- 顎の成長をコントロールできる
成長中の子どもは、顎の骨がまだ柔らかく変化しやすいため、上顎と下顎のバランスが悪い場合でも、成長を利用した矯正の力でより自然に正しい形へと導くことができます。 - 永久歯の並ぶスペースを確保できる
歯が並ぶスペースが不足していると、将来的に抜歯が必要になるケースもありますが、早期矯正でスペースを確保することで非抜歯で済む可能性が高まります。 - かみ合わせや発音、呼吸の問題の予防
歯並びや顎のズレは、かみ合わせの問題だけでなく、発音障害や口呼吸、いびきなどの原因にもなり得ます。小児矯正でこれらのリスクを減らすことができます。 - 自信と自己肯定感の向上
歯並びが整うことで笑顔に自信が持てるようになり、子ども自身の自己肯定感の向上にもつながることがあります。 - 怪我の予防
前歯が出ているお子さまは、そうではないお子さまの約5倍、前歯を怪我で損傷する確率が高いと言われており、これを軽減します。
このように、小児歯科矯正は 『見た目の改善』のみならず、『将来的に起こるかもしれないトラブルの予防』にも貢献してくれるものです。
年齢ごとの注意点
- 3〜5歳(乳歯列期)
この時期は本格的に矯正を始めるというより、口腔の悪い習癖(指しゃぶり、口呼吸、舌癖など)の有無を確認し、これらがある場合は出来たら改善を図ることが重要です。これらの癖が歯並びや顎の成長に大きな影響を与えるためです。 - 6〜9歳(混合歯列前期)
前歯と6歳臼歯等の永久歯が生え始め、乳歯と混ざる時期です。この段階で顎の成長誘導やスペースの確保を行う治療が可能です。特に、上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)といった骨格のアンバランスはこの時期から治療を行うことで、今後の成長等をいい方向に導くことが期待されます。 - 10〜12歳(混合歯列後期)
多くの永久歯が生えそろう時期で、第一期治療の成果を維持しながら、必要に応じて第二期治療(本格的な歯列矯正)に移行する時期を見極めます。 - 13歳以降(永久歯列期)
この段階になると、上下顎(とくに下顎)の成長がある程度落ち着いてきて大人の骨格とほぼ同じか近い状態になってきます。
このため、成人と同じような矯正治療(ブラケット矯正やマウスピース矯正)が中心となります。
装置
年齢・お口の状態により、さまざまな装置があります。
治療による痛みはほとんどありません。(慣れるまで、装置の違和感はあります)
また開始時期もお子様により、異なります。
マウスピース矯正装置
・・・インビザラインファースト
マウスピース型矯正装置(インビザライン・薬機法対象外)の注意事項
- 透明で薄いため、ほとんど目立たない
- 取り外しできるため、歯みがきがしやすく衛生的(むし歯のリスクも低くなる)
- ワイヤー矯正装置は1ヶ月に一度の通院だが、いくつかのマウスピースをお渡しするので、通院は通常2〜3ヶ月ですむ
- ワイヤー矯正装置のようにワイヤーが壊れる事がないため、食べたいものが食べられる
- ワイヤー矯正装置と比較し痛みが少ない
※1日16〜20時間以上装着できないと治療がうまく進みません。
1日16〜20時間以上の装着が必要です。装着を忘れがちだったり、装着時間が短かったりすると歯がなかなか動かず、また治療自体もうまく進みません。 - 適用できない、向いていない場合もあります
薬機法において承認されていない医療機器
「マウスピース型矯正装置(インビザライン)」について
当院でご提供している「マウスピース型矯正装置(インビザライン)」は、薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器となりますが、当院ではその有効性を認め、導入しています。
「マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)」
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は厚生労働省に認可を得た材料を使用していますが、インビザラインは完成物薬機法対象外の矯正歯科装置のため、医薬品副作用校害教済制度の対象外になる場合があります。
- 当院が使用するマウスピース型カスタムメイド矯正装置(製品名 インビザライン 完成物薬機法対象外)は、日本国内の医薬品医療機器等法(薬機法)における医療機器および歯科技工士法上の矯正装置に該当しません。
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、米国アライン・テクノロジー社の製品であり、矯正専門の歯科医師が患者様の治療計画を作成し、細かな修正を加えて米国のアライン・テクノロジー社にてマウスピース型矯正装置(インビザライン)を作製されます。作製されたインビザラインは、空輸され当院へ輸送されます。
- 国内にもマウスピース型矯正装置(インビザライン)として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。その中でも、矯正専門の歯科医師が効果・効能を検討したうえで当院では米国アライン・テクノロジー社のインビザラインを導入しております。
- 諸外国における安全性等の情報:マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けていて、これまでに治療を受けた患者さんは、世界で520万人(2018年1月時点)に上りますが、重大な副作用の報告はありません。ご不明点等ございましたら一度ご相談ください。
取り外し式の装置
・・・拡大床、機能的矯正装置(バイオネーター)、歯列矯正用咬合誘導装置(EF-line、ムーシールド 等)
取り外し式で、あごの成長をコントロールする装置
・・・顎外固定装置(ヘッドギア、上顎前方牽引装置 等)
あごの裏側に固定する装置
・・・急速拡大装置、リンガルアーチ、クワッドへリックス 等
マルチブラケット装置(表側からの透明なプラスチック製装置)
・・・お子様の場合でも金属の装置ではなく、より目立ちにくいものを使っています
まだ小さいうちは、装置を使う事が負担になる事もあるので、お子さまときちんとお話をして、頑張って治療を続ける気持ちを持たせてあげる事が大切だと思います。
通院期間の平均:約2〜3年
通院回数:患者様によりかなりばらつきありますが 4〜12週間毎
費用:料金表を参考にしてください (精密検査の結果により、治療費が決定)
悪い習癖の改善
指しゃぶりや爪咬み、口呼吸などの習癖が原因でも歯並びが悪くなります。
もし重篤な鼻疾患がある場合は耳鼻科での治療も先に、あるいは並行して治療した方がいい方もいらっしゃいます。
矯正治療で歯並びを治した後に、まだ習癖が続いていると、悪い歯並びに後戻りしやすくなるので、この改善のために、おうちで舌、唇のトレーニング(筋機能療法)をしていただきます。
指しゃぶりをやめられるように、絵本の貸出し等もしています。













